今回は、とある保育士さん、Mさん（仮名）のお話。
保育士から海外生活、異業種も経たブランク期間は７年。
そんなMさんがたどり着いた再出発の場所は、やっぱり保育士でした。
今回の転職者
・お名前 Mさん
・職歴 保育士歴２年、ワーキングホリデーに参加後、事務職等に就く
・お会いした時の状況 保育士に戻りたいという気持ちを持って転職を検討されており、当社にてキャリアカウンセリングと入社決定までをサポート。
体調を崩し、保育士を退職。その後海外生活に挑戦。
新卒で保育士として働き始め、3年目の春、私は体調を崩して園を退職しました。
当時は、日々の忙しさや自分の未熟さに押しつぶされるような気持ちで、「このまま続けても、自分が壊れてしまうかもしれない」と感じていました。
退職後は、以前から興味のあった海外生活に挑戦するため、ワーキングホリデーで日本を離れることに。語学学校に通い、ファームで農業をしたり、現地のカフェで働いたり…。「生きてるってこういうことかも」と思えるような毎日でした。
その後、アジア諸国を旅したり、自然療法やヨガを学んだりしながら、自分の“心と身体の健康”に向き合う時間を持ちました。
「保育士ってやっぱり特別だったな」と思い始めた
帰国後は地元に戻り、生活のためにスーパーの品出し、小学校の放課後指導員、ホテルの清掃、事務職など、いろんな仕事を経験しました。
どの職場にも学びはありました。でも、どこかでずっと「やりがいを感じられない」「この仕事が自分の“本当にやりたいこと”か分からない」という違和感がありました。
ふとした瞬間に思い出すのは、保育士だったころに見た子どもたちの笑顔や、子どもたちが「できた！」と喜ぶ姿でした。あの頃は大変だったけど、心が動く場面がたくさんあったな、と気づいたんです。
それでも、「また保育士に戻ろう」とはすぐには思えませんでした。
7年のブランク。体調を崩して辞めた過去。
「今の自分にできるんだろうか」という不安のほうが大きかったからです。
ブランクが不安。でも、WeNeedとの出会いが、気持ちを少しずつ変えてくれた
そんなとき、ある知人の紹介で、WeNeedの佐々木さんと出会いました。
「保育・福祉業界に特化した転職支援をしている会社」と聞き、なんとなく相談してみたのが最初のきっかけでした。
Zoomでの面談では、これまでの経験や、なぜ保育を離れたのか、今の気持ちや迷いまで、正直に全部話しました。
印象的だったのは、私の話を否定せず、ひとつひとつ丁寧に受け取ってくれたことです。
自然が好きなこと。健康に興味があること。子どもの「生きる力」に関心があること。
そういう話をしたとき、佐々木さんが言ってくださったんです。
「Mさんは、“生きること”に強く興味を持っている方なんですね」
「保育って、“生きる”ってことがギュッと詰まった仕事だと思うんです」
その言葉を聞いたとき、胸の奥がスッと温かくなるような感覚がありました。
「ああ、自分がやってきたことって、バラバラに見えていたけど、実はつながってたのかもしれない」
そう、これまでの自分を認められるように思えた瞬間でした。
見学で出会った、「もう一度やってみたい」と思える園
その後、タイミングよく東京に行く機会があり、いくつかの園を見学させてもらいました。
佐々木さんも同行してくださって、私の目線でゆっくり園を見ることができたのは、とても心強かったです。
その中のひとつが、今私が働いている園です。
園の雰囲気はとても穏やかで、子どもたちが主体的に遊んでいる姿が印象的でした。先生たちは決して焦らず、どこか余裕があって、子どもたち一人ひとりにしっかり目を向けているのが分かりました。
「こういう保育がしたかったんだ」と思いました。
また、持ち帰り仕事がないことや、しっかり休憩が取れる環境など、働きやすさにも配慮されていることを聞いて、「ここなら、私にもできるかもしれない」と思えたのです。
再スタートから半年。今、感じていること
面接を経て、その園で働くことが決まり、今ちょうど半年が経ちました。
もちろん、最初の頃は緊張もありました。「久しぶりの保育、大丈夫かな」「また体調を崩したらどうしよう」と不安になる日もありました。
でも、少しずつ仕事に慣れ、子どもたちとの信頼関係ができていく中で、「やっぱり私は、この仕事が好きなんだ」と実感するようになりました。
お昼寝の寝かしつけの時間、絵本を読みながら笑い合う時間、保護者の方と成長を一緒に喜び合える瞬間…。そのどれもが、かけがえのない時間です。
保育士に戻るまでに時間はかかったけれど、「一度辞めたからこそ見えた景色」「回り道をしたからこそ気づけた自分の想い」がたくさんあります。
今、モヤモヤしているあなたへ
私は一度、保育士を辞めました。そして、もう戻らないと思っていました。
でも今、こうしてまた保育士として働いていて、「あのときもう一歩踏み出してみてよかった」と心から思っています。
保育士に限らず、仕事に悩んだり、「このままでいいのかな」とモヤモヤしている方はきっとたくさんいると思います。
そんなときこそ、ひとりで抱え込まず、誰かに相談してみてください。
私にとってはそれが、WeNeedの佐々木さんでした。
心から話せる相手がいることで、自分でも気づかなかった気持ちに出会えることがあります。
そして、納得できる選択肢が見えてくるかもしれません。
7年前に一度保育士を辞め、もう戻ることはないだろうと思っていました。それでも今、こうして再び子どもたちと過ごし、日々の成長に立ち会える毎日に、やりがいや喜びを感じています。
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